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ITパスポート試験 過去問

令和6年度 問51~問60

問51

システム開発プロジェクトにおいて、テスト中に発見された不具合の再発防止のために不具合分析を行うことにした。テスト結果及び不具合の内容を表に記入し、不具合ごとに根本原因を突き止めた後に、根本原因ごとに集計を行い発生頻度の多い順に並べ、主要な根本原因の特定を行った。ここで利用した図表のうち、根本原因を集計し、発生頻度順に並べて棒グラフで示し、累積値を折れ線グラフで重ねて示したものはどれか。

ア 散布図

イ チェックシート

ウ 特性要因図

エ パレート図

解説

       

正解

エ パレート図

解説

ア 散布図は二つの変数の相関関係を示すための図です。根本原因の頻度分析には適していません。

イ チェックシートはデータの収集や集計に用いる表ですが、発生頻度順に並べて累積値を示すことには使いません。

ウ 特性要因図は原因と結果の関係を示す図ですが、根本原因の頻度分析には適していません。

エ パレート図は問題や原因を重要度の高い順に表す棒グラフとその数値の累積比率を表す折れ線グラフを組み合わせた図です。

問52

システム開発プロジェクトにおいて、新機能の追加要求が変更管理委員会で認可された後にプロジェクトスコープマネジメントで実施する活動として、適切なものはどれか。

ア 新機能を追加で開発するためにWBSを変更し、コストの詳細な見積りをするための情報として提供する。

イ 新機能を追加で開発するためのWBSのアクティビティの実行に必要なスキルを確認し、必要に応じてプロジェクトチームの能力向上を図る。

ウ 変更されたWBSに基づいてスケジュールを作成し、完了時期の見通しを提示する。

エ 変更されたWBSに基づいて要員の充足度を確認し、必要な場合は作業の外注を検討する。

解説

       

正解

ア 新機能を追加で開発するためにWBSを変更し、コストの詳細な見積りをするための情報として提供する。

解説

ア 適切な記述です。WBSを変更し、コスト見積りに情報を提供することは、プロジェクトスコープマネジメントの一部です。

イ 不適切な記述です。プロジェクトの資源マネジメントに関連します。

ウ 不適切な記述です。プロジェクトスケジュールマネジメントの一部です。

エ 不適切な記述です。プロジェクトの資源マネジメントに関連します。

問53

ITガバナンスに関する次の記述中のaに入れる字句として、最も適切なものはどれか。

ア 過去と現在

イ 現在

ウ 現在と将来

エ 将来

解説

       

正解

ウ 現在と将来

解説

ITガバナンスは情報技術の管理と運用に関するプロセスを指し、組織の目標を達成するためにIT資源を効率的かつ効果的に利用することを目的としています。現在の状況を評価しつつ、将来の目的やニーズにも対応することが重要です。

問54

事業活動に関わる法令の遵守などを目的の一つとして、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応から構成される取組はどれか。

ア CMMI

イ ITIL

ウ 内部統制

エ リスク管理

解説

       

正解

ウ 内部統制

解説

ア CMMIは主にソフトウェアプロセスの成熟度評価に使用されます。

イ ITILは主にITサービスマネジメントのベストプラクティスを提供します。

ウ 内部統制は企業が適切な行動をとり、不正や不祥事を回避し、健全で効率的な事業運営を行うために必要な体制を構築することです。業務の有効性、財務報告の信頼性、法令尊守、資産の保全などの観点があります。

エ リスク管理はリスクの特定、評価、対応策を含む活動です。

問55

システム監査の目的に関する記述として、適切なものはどれか。

ア 開発すべきシステムの具体的な用途を分析し、システム要件を明らかにすること

イ 情報システムが設置されている施設とその環境を総合的に企画、管理、活用すること

ウ 情報システムに係るリスクに適切に対応しているかどうかを評価することによって、組織体の目標達成に寄与すること

エ 知識、スキル、ツール及び技法をプロジェクト活動に適用することによってプロジェクトの要求事項を満足させること

解説

       

正解

ウ 情報システムに係るリスクに適切に対応しているかどうかを評価することによって、組織体の目標達成に寄与すること

解説

ア この記述はシステム開発における要件定義の活動に関するものです。システム監査の目的ではありません。

イ この記述はファシリティマネジメントの活動に関するものです。システム監査の目的ではありません。

ウ この記述はリスクへの対応に対する評価に関するものです。システム監査の目的の一つです。

エ この記述はプロジェクトマネジメントの目的です。システム監査の目的ではありません。

問56

PCにおいて、電力供給を断つと記憶内容が失われるメモリ又は記憶媒体はどれか。

ア DVD-RAM

イ DRAM

ウ ROM

エ フラッシュメモリ

解説

       

正解

イ DRAM

解説

ア DVD-RAMは不揮発性の記憶媒体で、電源を切ってもデータは保持されます。

イ DRAMは揮発性のメモリで、電源を切ると記憶内容は失われます。

ウ ROMは不揮発性のメモリで、電源を切ってもデータは保持されます。

エ フラッシュメモリは不揮発性のメモリで、電源を切ってもデータは保持されます。

問57

暗号化方式の特徴について記した表において、表中のa〜dに入れる字句の適切な組合せはどれか。

解説

       

正解

ウ a公開鍵暗号方式、 b共通鍵暗号方式 、c遅い、d速い

解説

暗号化と復号化の鍵が異なり、配布が容易なのが公開鍵暗号方式です。

暗号化と復号化の鍵が同一で、配布が難しいのが共通鍵暗号方式です。

また、公開鍵暗号方式は暗号化および復号化の処理速度は共通鍵暗号方式より遅いです。

問58

文書作成ソフトや表計算ソフトなどにおいて、一連の操作手順をあらかじめ定義しておき、実行する機能はどれか。

ア オートコンプリート

イ ソースコード

ウ プラグアンドプレイ

エ マクロ

解説

       

正解

エ マクロ

解説

ア オートコンプリートは入力中に候補を提示して自動的に補完する機能です。

イ ソースコードはプログラムの記述そのものです。

ウ プラグアンドプレイはデバイスを接続するだけで自動的に認識して使用できるようにする機能です。

エ マクロは一連の操作手順を記録しておき、後でまとめて実行できる機能です。

問59

OCRの役割として、適切なものはどれか。

ア 10cm程度の近距離にある機器間で無線通信する。

イ 印刷文字や手書き文字を認識し、テキストデータに変換する。

ウ デジタル信号処理によって、人工的に音声を作り出す。

エ 利用者の指先などが触れたパネル上の位置を検出する。

解説

       

正解

イ 印刷文字や手書き文字を認識し、テキストデータに変換する。

解説

ア NFCの説明です。

イ OCRの説明です。

ウ 音声合成の説明です。

エ タッチスクリーンの説明です。

問60

関係データベースを構成する要素の関係を表す図において、図中のa〜cに入れる字句の適切な組合せはどれか。

解説

       

正解

イ a表、bレコード、cフィールド

解説

表はデータを行と列の形式で構成するデータ構造です。レコードは表の中の一つの行です。フィールドは表の中の一つのデータです。そのため、表はレコードの集まりであり、レコードはフィールドの集まりといえます。